魔法の塔 for Windows
スクリーンショット
総論
魔法の塔は数多ある名作フリーゲームの中でも屈指の完成度の高さを誇り、パズル+RPGを両立させた傑作です。
1998年に公開された本作は「for Windows」の名を冠している事からも大体想像の付く通り、1996年に公開されたMS-DOS版(シェアウェア)の移植作です。原作をプレイした事が無く、変更点が分からないので、ここでは本作についてのみ記述する事にします。
主人公は捕らわれた姫を救う為に全50階の魔法の塔に挑みます。10階ごとにブロックが分かれており、各ブロックにはボスも存在します。主人公を強くしていきながら全ブロックの制覇を目指す訳ですが、その難易度の高さが半端では無く、何も考えずに普通のRPGだと思ってプレイすると100%投げ出す羽目になります。始めから高難易度パズルだと思って挑んだ方が良いでしょう。
各階を突破する為には立ち塞がる敵を倒す事と、鍵付き扉を開ける必要があり、プレイヤーは主人公の強化と鍵の確保を両立させる必要があります。全体的に余裕の無い造りなので、どこに進みどれを優先させるかを常に計算しつつ、適切な選択をしていく必要があります。
主人公は武器、防具、クリスタルを入手する事と、祭壇でお金を払ってステータスを上げていく事で強化されていきます。また、扉の種類にも普通の他に紫、赤があり、それぞれに応じた鍵を入手する必要があります。門番がいたり抜け道があったり、謎解き部屋があったりと奥が深いです。
ほとんど初見殺しなので何度も詰まる事になるかと思いますが、セーブが8個もあるので有効に活用しながら進んでいくといいでしょう。
パズルや数値計算が好きな人、とにかく高難易度のゲームに惹かれる方にお勧めの作品です。
各論
始めはあまりにもすぐ詰まるので「単なるマゾゲーじゃないか?」と冷ややかにプレイしていたのですが、1ブロックを突破する頃にはいつの間にかのめり込んでいました。夢中になって全クリし終えた時には、得も言えぬ喜びと達成感に包まれていました。困難であればある程、達成した時の喜びも大きいんですよね。
私は恥ずかしながら攻略を見てプレイしたクチですが、それでも難しかったです。何度も勇者のオーブとにらめっこをしてはロードを繰り返しました。一応全クリ時のステータスは生命力24079、攻撃力438、防御力467でした。
このゲームはスコアアタックの概念もあるので、スコアラーの方も燃えると思います。ヘルプにはスコア計算方法が、公式サイトにはランキングが掲載されているので興味のある方は確認してみるといいでしょう。
ちなみに難易度の低い「魔法の塔Jr.」とクォータービューになった「魔法の塔(3DVersion)」もあったりします。
フリーでこれ程にまでバランスが練り込まれた作品は他に類を見ず、間違いなく名作だと断言出来ます。確かに難易度は高く、昨今のカジュアルゲームの対極に位置するような作品かもしれません。しかしその分乗り越えた時の達成感や喜びは大きいです。
難しくても、いや難しいからこそ多くの人に挑戦してもらいたい作品だと思いました。
関連リンク
動作環境
- Microsoft Windows 95/98/NT 日本語版
- Pentiumプロセッサ以上のCPU推奨
- 16MBのメモリ(推奨32MB以上)
製作者情報
Oz & Kenichi / N.W(原作)
補足、攻略情報など
- 読み込みが遅い場合はBGMを消すと良いです。
私の取った攻略も一応載せておきます。※ネタバレ要注意
・1ブロック スケルトンBとの戦闘は極力避ける。祭壇は使わない。
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・2ブロック ゾンビナイトとの戦闘は極力避ける。
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・4ブロック 騎士との戦闘は極力避ける。剣士から受けるダメージが0になるまで、お金が貯まり次第32階の祭壇で攻撃に全振り。その後は余裕があれば防御に振る。
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・5ブロック 黒騎士との戦闘は極力避ける。幸運の金貨を入手するまで0ダメージの敵は倒さずに残しておく。スーパーマトックを入手するまで祭壇は使用しない。
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・その後 お金が貯まり次第46階の祭壇で攻撃に全振り。
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